【育て方】
   本来は多年草ですが、日本では寒さに耐えられず、秋に枯れることから、一年草として扱われます。越冬させるには温室か、室内に取りこむ必要があります。食用に利用するなら、小さな苗でいいので、毎年、春にタネまきして夏の間だけ葉を楽しめばいいでしょう。
         日本では生バジルは茎数本、あるいは葉だけで売っていますが、イタリアでは草丈20〜30cmていどの小さな苗を、ホウレンソウのように根元から抜いたものを野菜として売っています。食べるにはこのていどがおいしいところなのでしょう。
       ハーブというと、ローズマリーやタイムなどヨーロッパ系ハーブのイメージが強く、ハーブ用土なども乾き気味に育てる植物向きになっていますが、バジルはアジアの熱帯地域原産のハーブで、水を好み、土も日本の黒土や、赤土にたっぷり腐葉土をすきこんだ土など水持ちがよく、肥えた土が向いています。
 
      タネの収穫は8月末以降になります。
        
        ●タネまき●
         タネまきは充分に暖かくなってから行いましょう。関東なら4月なかば以降、わたしはゴールデンウィークあたりをおすすめします。発芽には光が必要なので、タネは土に軽く押し込むような感じにするだけで、上から土はほとんどかけません。
        
        ●苗の植えつけ●
         肥料食いですので、苗を植えつけるとき、土に緩効性の肥料を混ぜ込んでおきましょう。
        
        ●手入れ●
   
 
   広くない庭では1本とか2本のバジルで夏中、食べたいですよね。
   広くない庭では1本とか2本のバジルで夏中、食べたいですよね。
   バジルは両側に茎が出た部分のすぐ上でカットすると、両側の茎が伸びて、こんもりした苗になってくれます。
   また8月になると蕾をつけます。長く葉を食べたいなら、蕾は元から切ってしまいましょう。
  
  【利用法】
  葉はイタリア料理に欠かせぬ素材。
  タネはバジルシードと呼ばれ、水につけると透明のゼリー状にふくらみ、中華デザートのタピオカミルクのタピオカのように利用されます。
  
        【料理】
       カプレーゼ
       チーズカツ
       冷製パスタ
      
      【その他の品種】
       ブッシュバジル(学名:Ocimum basilicum 'Minimum')30cmくらいまでにしかならない、草丈も葉も小さい、わい性のバジル。スイートバジルよりも寒さには強いです。
       レタス・バジル(学名:Ocimum basilicum 'Cripum')8〜10cmくらいの大きくて多肉質の葉が特徴。ナポリターナの別名も。
       レモン・バジル(学名:Ocimum 'Lemon')スイートバジルよりも小さめの葉。レモンの香りがして、魚料理や鳥料理向き。
       シナモン・バジル(学名:Ocimum basilicum 'Cinnamon')スイートバジルより小さく、細長い葉。シナモンの香りがします。