ガーデニング基礎知識【土】

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病害虫予防・土の活性に「天地返し」


 寒さ厳しい時期に、植物を植えてない場所があれば、ぜひ天地返ししておきましょう。
 天地返しとは土の表層と深層を入れ替えることです。理想的には50cm、できれば30cm、無理ならせめて10cmの深さで土を掘り返してください。
 これによって暖かい土の中で越冬している虫を死滅させることができます。深く掘れば掘るほど、春から生える雑草が減ります。また耕して土を柔らかくすることにより、春になって種まきしたり、植えつけたりしたときに、根がしっかりと張って、植物が丈夫に育ってくれます。

 天地返ししたついでに苦土石灰を混ぜ込むと、酸性に寄っていた土がアルカリ性に戻ります。特にヨーロッパ系のハーブはアルカリ性を好むのでおすすめです。
 ただし、つつじやエリカ、ブルーベリーなど一部酸性を好む植物を育てたい場合は土をアルカリ性にしないようにしましょう。

 また腐葉土などの緩効性の肥料も混ぜ込みましょう。冬の間にじっくりと養分が土に巡り、土が肥えてきます。


 天地返しは暦の上で一番寒いとされている大寒(だいかん)の時期、つまり1月20日頃から2週間ほどが最適とされています。それは寒さが殺虫や消毒の力となるからです。
 けれど大寒の頃は日本の南北間の温度差が最も大きくなる時期でもあり、地域差がくっきり。雪が積もっている地域では大寒に天地返しはできないでしょう。
 また、一度にすべての場所の天地返しをするのも大変。

 そこで暖かい地域では大寒だけでなく、冬の間、時折、暇を見て少しずつやっていくとよいでしょう。
 積雪地帯では雪が降る前の11月頃と、雪解けした3月に行いましょう。

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園芸シーズンに備える土の準備


 庭にタネまき、挿木、植付などをするためには最低でも10日、できれば1ヶ月前から土を準備しておく必要があります。

【庭の場合】
 冬の間に天地返しを行い、元肥なども施してあれば、準備は終わっています。天地返しができなかった場合には、土を深さ30cmほど掘り返して、古い根や石などをどけてから、苦土石灰を混ぜ込み、元肥を施しておきます。
 苦土石灰は酸性に寄った土を中和するためのもの。エリカやつつじなど酸性土を好む植物を植える場合には要りません。でもヨーロッパのハーブはおおむねアルカリ性の土を好むのでたっぷり混ぜ込んでおきましょう。

 苦土石灰などは混ぜたばかりのときは植物にとってはまだ強すぎるので、時間をおいてなじませる必要があります。だからタネまきなどの最低でも10日前にやっておかなければなりません。
 元肥には有機質を主とした遅効性の肥料を使います。即効性の肥料は種や植えつけたばかりの植物に消化不良を起させるので避けましょう。
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【コンテナの場合】
 プランターや鉢に直まきする場合には新しい土を使うほうが無難です。発芽したての植物は弱く、細菌にやられやすいもの。庭にたくさんタネをまくならともかく、限られた空間であるコンテナに少々の種をまく場合には、古い土にありがちな細菌に注意しましょう。
 直まきしたり、苗を植えつける場合は、肥料などが入った「ハーブの土」などの専用培養土を使うか、あらかじめ土に元肥を混ぜ込んでおくようにしましょう。
 昨年も植物を植えた古い土は消毒や再生剤を混ぜ込むなどして再生しないと、植物を育てる力がありません。
 植物を元気に育てたいなら、古い土を再生してから使うか、新しい土を使いましょう。
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【苗床の場合】
 苗床に種をまいて発芽後に移植する場合は、苗床には元肥を施さない土を使うほうが無難です。直まきする場合には将来のための元肥を施しておかなければなりませんが、植え替えるなら、最初は栄養がないほうがしっかり育ちます。
 「ハーブの土」、「観葉植物の土」などのように混合された培養土は肥料が入っていることが多いので、「タネまき用土」や「挿し芽用土」などを使うか、「赤玉土」、「鹿沼土」などの基本用土を使いましょう。
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雑草は芽のうちに摘め!


 2月も下旬になると、そろそろ雑草が芽を出してきます。まだ小さな芽が出たばかりだと、つい気にならずにほおっておきがちですが、それが春になってから後悔する元です。まだ芽吹いたばかりの小さな内にしっかりと摘み取っておきましょう。

 雑草が地上でしっかりと目立つくらいに大きくなった頃には、根のほうも地下で大きく張ってしまいます。そうなると、ひとつひとつの雑草を抜くのが大仕事。まして春になり、花をつけたりすれば、すぐに種がばらまかれ、どんどんと増えていってしまいます。

 ほんの小さな芽なら抜くのも簡単。
 そんなに時間もかかりませんから、午前中の日を浴びながら、早春の内に毎日5分から10分の雑草取りがおすすめです。午前中に日を浴びると、体内時計も整って、寝つきや寝覚めがよくなる効果もあり、一挙両得です。

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土の再生


 植えてあった植物が枯れた後の鉢やプランターの土はそのままでは新しい植物を植えるには適していません。
 ひとつの理由はさまざまな雑菌や虫などがついているため。消毒の必要があります。
 もうひとつの理由は鉢やプランターの土は狭い空間にあるため、どんどん土が崩れて、単粒構造になり、1年でほぼ寿命が来るからです。そのままでは次の植物を育てる力がありません。
 空いた鉢の古土は暑さ、あるいは寒さに当てて消毒した後、土の再生剤などと混ぜれば、植物を育てる力を持った土になります。

【夏の暑さを利用した土の消毒】

1)まずビニールシートの上で鉢などを逆さまにして中身を出したら、鉢底の軽石などを取り除きます。土を崩しながら残った根など目立つゴミも取り除きましょう。さらにふるいにかけて残った石や根などをより分けます。
最後に細かい目のふるいにかけて、みじん(粉のように細かくなった土)を取り除きます。※みじんは水はけを悪くするので、取り除いたほうが安全ですが、少しだけなら、たっぷりの腐葉土を混ぜたれば使えます。
※みじんがなぜいけないのかは土の単粒構造と団粒構造をお読みください。

2)この土とゴロ石は別に分けて、それぞれ寒冷紗を敷いたプラスチックの浅いカゴなど水はけの良い器に浅めに広げるようにして入れましょう。

3)土の上から熱湯を全体に、下から湯が流れ出るくらいにたっぷりとかけて、害虫駆除と殺菌をします。



4)湿った土をビニール袋に入れて口を結ぶなどして、しっかりと閉じます。この際、土の量はビニール袋の容量の1/3量くらいまでに留めて、余裕を持たせておいてください。  この袋をベランダのコンクリートの床に平らに置いて、直射日光に数日当てて、消毒、病気や害虫を駆除します。
 土が含んだ水分が蒸気となって消毒するので、土を湿らせておくことが大切です。

※面倒な場合には4)を飛ばして、3)だけでも多少効果があります。
※少量の土なら湿った状態でポリ袋に入れて電子レンジで数分加熱したり、フライパンや鉄板で焼く方もいます。わたしは食品の調理具で土の消毒をするのは抵抗があるのでやったことはありませんが……。

5)古い土2〜3割、土の再生剤や新しい土7〜8割の割合で混ぜて、また再利用しましょう。
ハーブ用土として使うなら、土をアルカリ性に傾けてくれ、カルシウムも加えてくれる苦土石灰を混ぜ込みましょう。
 つつじやエリカ、クランベリーなど酸性土を好む植物の場合は苦土石灰は入れないでください。


【冬の寒さを利用した土の消毒】

3)までは夏と同じです。
4)濡れた土をそのまま戸外において、冬の霜と寒さでさらに病害虫の駆除を行います。1ヶ月に一度くらい土を混ぜて上下を入れ替えましょう。

5)も夏と同じです。

 なお、季節外に土が空いた場合は1)のふるいにかけるところだけやって、乾いた土をポリ袋などに入れて、真夏か真冬まで保存しておきましょう。

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土の単粒構造と団粒構造


 植物にとって良い土壌は
『土が50:水25:空気25』
と言われています。
 水はけも、水もちも良くなければ、水と空気がほどよくある土壌にはなりません。
 水はけや水もちは土の粒構造によって決まります。

【単粒(たんりゅう)】
 砂質の土のように、直径1mm以下の非常に細かい土の粒のことです。サラサラした砂などだけではありません。たとえば粘土は中でも非常に細かい単粒がすきまなくくっついた土です。
 単粒ばかりバラバラの状態の単粒構造の土には粒の間のすきまがほとんどないため、空気が少なく、水も抜けにくい状態です。このため根腐れしやすくなります。
 鉢植えの土が1年くらいで寿命がつきる理由のひとつは土が崩れて単粒構造になってしまうからです。根が伸びて土を崩すと共に、水やりを繰り返す内に土が粉々になっていきます。
 寿命がつきた土には特に細かい単粒の土=「みじん」が増えています。土を再生して利用する場合もみじんは取り除いたほうが無難です。

【団粒】
 単粒がくっついて団子状になった状態のことです。
 団粒構造の土ではすきまが多く、新鮮な空気と水が通りやすいため、植物が元気に育ちます。
 単粒化した土を団粒化させるには、腐葉土などを混ぜます。
 1年経った鉢植えは植え替えるか、土を一部入れ替えたり、腐葉土を混ぜたりして、土を団粒構造に戻しましょう。


季節ごとの庭仕事のコツをお届けします。
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